

■トウキョウの密集地
周りの建物に囲まれて、ほとんど光が入らない。風通しも悪くジメジメしている。東京の古い密集住宅地ではよくある状況だ。この敷地もこのようなありふれた街の一角にある。敷地の三辺は隣家が近接し、唯一残された空きである前面道路はわずか2.7mである。
■光を注ぐ漏斗(funnel)
17.5坪の敷地に2世代5人家族が生活するスペースと自動車1台を収める。狭小かつ高密度の計画である。私たちが初めて敷地を見たときに抱いたイメージは、周囲の家並みから頭ひとつ抜け出た3階のレベルに、高い天井の大きなワンルームを設け、このスペースを光溜まりとする。さらに3階の床には地下1階まで4層を貫く小さな孔を穿ち、下階に向けて光を注ぎ込むというものだ。
■「下向する吹抜」
通常、我々が「吹抜」という場合には、上向きの方向性を観念として孕んでいる。ここでは、全く反対に下向きの方向性を孕んだ吹抜と表現した方が的確だ。いわば「下向する吹抜」といってもよい。このイメージを具体化する上で、はじめに3階のワンルームを、リビング・ダイニングとすることに決めた。この敷地で最も居心地の良い場所である。南側の外壁頂部にハイサイドライトと傾斜した天井面にはトップライトを設けた。さらに丁度ワンルームを東西に分節する位置に階段を配置する。この階段室は、3階から地下まで光を導く採光孔であると同時に、通風経路になっている。階段の踏板は透過性を持つグレーチングとし、階段に面する仕上げは光を拡散する効果をねらい、すべて白く塗り込めている。

■断面を設計する
地下の緩和規定を利用して、最大ヴォリュームの確保している。建物の外形は高さ制限によって切り取られた形で決まる。スキップ状の半地下レベルを設定するなどの工夫によって、4層のフロア(地上3階地下1階)を確保しつつ、最上階では天井高さ約4,700mmの開放感溢れる空間を実現した。
た方が的確だ。いわば「下向する吹抜」といってもよい。このイメージを具体化する上で、はじめに3階のワンルームを、リビング・ダイニングとすることに決めた。周囲への眺めが良く、この敷地では希少な居心地の良い場所である。南側の外壁頂部にハイサイドライトと傾斜した天井面にはトップライトを設けた。部屋の中央には、丁度ワンルームの中央を東西に分節する位置に4層を縦に貫く階段を配置する。この階段室は、3階から地下まで光を導く採光孔であると同時に、通風経路になっている。階段の踏板は透過性を持つグレーチングとし、階段に面する仕上げは光を拡散する効果をねらい、すべて白く塗り込めている。

















